1. HOME
  2. ブログ
  3. 「忙しい」なら起業をしてみたらどうでしょう?〜「時間のバランスシート(BS)」という概念について

「忙しい」なら起業をしてみたらどうでしょう?〜「時間のバランスシート(BS)」という概念について

Text:豊田 健
編集:トイロハ・ワークス編集部

はじめまして。豊田健と申します。1992年生まれ、この文章を書いているときは26才です。今回、働き方に関するメディアが立ち上がるということで、とっても短いですが僕のキャリアを通して思っていることを少し書かせて頂ければと思っています。

「時間のバランスシート(BS)」という概念

僕は2014年に大学を卒業してから

1年6ヶ月:総合商社社員(いわゆる5大商社と言われるでかいところ)

2年6ヶ月:10人程度のスタートアップベンチャー

6ヶ月:仲間二人と計3人で起業

というキャリアを歩んできました。

同期入社の商社マンがどんどん海外駐在に出たり、ちょっとした役職について給料が上がったりとしている中、僕は順調に給料を下げ続けてまして、商社マン(年11ヶ月分ボーナス出る!!)→ベンチャー(基本給あんまり変わらないけど残業代と賞与なし)→起業(役員報酬・賞与ともにゼロ)と、同世代のトップ層からゼロまでを駆け下りてきた4年半だったわけです(笑)。

他方、収入を下げた代償に自由を得てきた4年半でもあります。会社やオフィスという組織や空間に縛られることは今やなくなり、自分の意志で時間のほぼ100%を好きに使って生きています。

短い期間にキャリアを変えてきた中、よく思うことがあります。それは「時間のバランスシート(BS)」という概念です。無論、そんな言葉があるのかどうかは知らないのですが、僕はキャリアを考えるときに時間をBS的に捉えて考えてきました。例えば企業が自己資金や融資・投資家から集めてきたお金をなにかに投資して新しいお金を生み出していくように、個人だって1日24時間の時間を日々なにかに投資して暮らしていると思うんです。

ここでは投資対象を、

①キャッシュ(短期的に手に入るお金)
②キャリア(自分への投資とも言えます、自分の成長だったり長期的にはお金を生むだろうスキルなど)
③ライフ(趣味、結婚やパートナーシップづくり、更には子育て、親の介護など)
④休息(まあ人間寝ないと死にますからね)

の4つに分類して自分の過去を振り返ってみようと思います。

大企業商社マン〜ベンチャー〜起業それぞれの時間BS

例えば最初のキャリア、商社マンだったときはざっくりこんな感じでした。

ざっくり平日は朝8時に会社に行き飲み会がある日は19:30ごろ、飲み会などが無い日は21時台くらいから日によっては23時退社って感じでした。リターンに関して言えば、給料は残業代も出るし、なにせボーナスが年11ヶ月程度出るということでキャッシュは大きかったですねぇ(笑)。

一方で、総合商社ではその会社内に特価したスキルやコミュニケーションが求められました。そういった意味では社外でも通用するようなユニバーサルなスキル、キャリア形成という意味ではあまりリターンは大きくなかったと思っています。まぁ、ライフの点では当時22〜23歳ですからね、全然気にしてなかったですね。

さてさて、続いてのベンチャー時代はこんな感じでした。

ベンチャーでは新しい事業の立ち上げを担当していて、どんな人との出会いが仕事になるかわからないといった感じです。あまり時間に関してはいつが働いている時間でいつがオフかという明確な線引はありませんでした。

リターンとしては、商社と比べて残業代や賞与などがないのでキャッシュは減ったものの(とは言え自分の年齢としては十分でしたし、同業他社に比べても十分な給料だったとは思います)、そこで事業づくりのためのビジネスデザインスキルや、企画デザインのスキルはかなり得られたと思っていますし、今の仕事につながる人脈という意味でもかなりキャリア的なリターンを得られたと思っています。現に今の会社のメンバーはその仕事の中で繋がったメンバーなので。

さて、起業してから現在はどうでしょうか。

時間がすべて時間になりました!誰に時間をどう仕分けされることもありません。世間が平日だろうが休日だろうが関係ありません。自分の好きな時間を好きな人たちと過ごすこともできます。今の自分にとっては時間投資とキャッシュ・キャリア・ライフ・休息のリターンのバランスがちょうどよい感じになりましたし、投資リソースである時間に制約がないぶん、BSの最適化を図りやすくなったと感じています。

そしてリターンとしては役員報酬を今期はゼロでやっているので給料的なキャッシュはありませんが、代わりに多くの新しい学びと出会いがあります。中長期的にキャッシュを生むだろう事業づくりへの投資も進んでいます。

ちなみに、大学を卒業して大企業に入ってやる気がなくなったり躓いたりする人って、大企業の時間BSの感じが大学時代と大きくずれるからじゃないですかね??大学時代もリソースである時間はほぼ自分で制約の有無を決められるし(授業行く・行かない、バイト入れる・入れないetc)、リターンのバランスだって自由自在だったわけです。そもそもリターンをあまり気にしないで過ごしたって構わないわけです。

「忙しい」のなら仲間を見つけて起業してみたら?

僕は大企業にいた時、小学校を思い出していました。似ていませんか小学生と大手サラリーマンのBSって?特に時間に関して、学校にいる時間と放課後と明確に切り分けられる感じが似ているのかと。あとはひたすら上司に怒られるかとかを気にしているところも、学校の先生に怒られないように過ごしているような感じがありましたね(笑)。大学時代が良かったなぁとつぶやいている人はもしかしたら大学時代全体ではなく、大学時代の自分の時間BSの時間とリターンのバランス感が恋しいのかもしれません。

結局、「忙しい」ってことは時間が使いたくないものに使われているだけなんじゃないでしょうか。世の中起業してバリバリ働きまくって成功してる人の記事ばかりで「忙しい」イメージあるかもしれませんけど、多分多くの起業家はそうでもないんじゃないですかね??少なくとも僕は起業したことで良い時間のBS調整ができていることに大きなメリットを感じています。

ただし、僕自身、起業になかなか踏み切らなかったのは踏み込みたい事業領域が見つからなかった、単刀直入に言えばやりたいことがなかったからです。そんな中、僕の場合は、僕にできないことができて、僕にとっても面白いと思えるやりたいことがある仲間に会えたことが本当に良かった。その点は、すごいいろんなコミュニティとのつながりを得られたベンチャー時代のとても良かった点の一つだと思っています。

一緒に事業をしたいと思える仲間と出会い、相互理解や共感を深められる。そんな変化を起こせる人・場所・仕組みがもっと世に必要なのかもしれません。コワーキングスペースや我々のような場作りを事業としている会社がそれを担っていけるのでしょうか?そこはまた別の議論として今後考えていきたいと思います。

 

関連記事

おすすめ記事

最新の記事