1. HOME
  2. ブログ
  3. 子連れOKコワーキングスペースを運営する私の育児とコワーキングの日常

子連れOKコワーキングスペースを運営する私の育児とコワーキングの日常

Text:深沢周代
編集:トイロハ・ワークス編集部

人生において結婚や出産ほど、大きく生活軸が変わるタイミングはありません。そして、そこから始まる家事と育児を両立しながらいかに思うように働けるのか。今回は大阪十三で子連れ利用OKのコワーキングスペースJUSO Coworkingを運営しながら、自分も一人の利用者としてどのように考え、どのように働いているのかをお話しようと思います。

コワーキングスペースって?

そもそもコワーキングとは「Co」一緒に「Working」働く、つまり協働や共働という意味であり、コワーキングが行われる場所のことを「コワーキングスペース」と呼びます。

私は夫とともに2010年に大阪初のコワーキングスペースJUSO Coworkingを開業しました。働く者同士の横のつながりを作ったり、気兼ねなくお茶を飲みながら打ち合わせができたりする働く場所、というイメージを持って始めました。

ただ、最初から子連れOKだったわけではありません。始めた当初はまだ「コワーキングってなんだろう?」と、その定義もなにもわからないようなところからのスタート。上の子は1歳ほやほやで認可外の24時間保育所で10:00~17:00のあいだ預けて働いていました。

子連れで働くことは可能か不可能か

ところで、子連れ利用がOKなコワーキングスペースにはその運営方法にいくつかのパターンがあります。例えば、簡単なキッズスペースがあるだけなのか、子どもが過ごすのはワークスペースと同室なのか別室なのか、また、保育士の有無や利用料金などもスペースによってさまざまなので、事前に確認が必要です。今回は、JUSO Coworkingのように保育士はいないが同室にキッズスペースがあり、一緒に過ごすスペースであることを前提に子連れ利用についてお話を進めます。

私の考えとしては、お仕事の内容やその方の得意不得意にもよりますが、「小学生以上であれば100%可能。ただし未就学児を連れての場合30%可能・70%不可能」と思っています。

お仕事って無音でがっつり集中したい時もあれば、ひたすら細かな仕事をこなしたい時もあります。そんな時、「おとなしくしなさい!」と子供を叱りつけながら無理やり一緒にいても、お互いストレスがMAXになるのは間違いなし。ではなくて、自由に走り回っても構ってくれる保育士の元で思う存分遊びという業務を100%遂行した子供と、仕事という業務を100%終えた親御さんが、数時間後にお互いすっきりした状態でまた落ち合うほうがとても効率がいいしハッピーなのではないでしょうか。

ただ、安心なところに預けてがっつり働きたいと思っていても、待機児童問題が深刻な昨今、思うように希望の保育園に入れるとは限りません。また、たとえ入ったとしても、今度は送り迎えが困難だったり、園によって管理するものや準備するものがさまざまでその量もまちまち、おまけに参加しなければいけない行事が増えたりと、保育園に入れれば必ずしも楽というわけではありません。

だからこそ、自分がどういう働き方をしたいのか?今一度、見つめ直すことが必要になってくると思います。そしてそれは、「可能か不可能か」ではなくて、自分が「やるかやらないか」がポイントなのかもしれません。

子連れコワーカー、私の働き方紹介

ではここで、一人の利用者として私の「未就学児子連れバージョン」と「小学生とのコワーキングスペースの利用方法」をご紹介しましょう。

<赤ちゃん連れの場合(次男出産時の私の状況から)>

・出産から1か月半でゆるやかに復帰。リハビリを兼ねてコワーキングスペースへ。
・タオルや分厚いマットを持参。寝返りを打たない間は机の上で寝かせる。
・動くようになってからは簡易ベビーベッドを机の横に置いて様子を見ながら仕事。

コワーキングスペースには色々な人がいるので、私自身も家にいるより和やかに過ごせました。ただ、産後すぐはやはり体力的にはまだまだしんどいので、きちんと通おうと思うとやはりハードルは上がります。

私の場合、JUSO Coworkingに事前におむつのストックや予備の着替え、タオルやミルク、哺乳瓶消毒用品などをある程度ストックしておいた他、設備にあるものも使えたので、赤ちゃん連れでのコワーキングスペースの利用についてはこの貸し出し用品やストックができるかどうかが要チェックポイントになると思いました。

また、いつも寝てくれているとは限らないので「今日は仕事するぞー!」とやる気を出して行っても抱っこばかりでまったく仕事が進まない時ももちろんあります。そんな時は、あくまでも自分の「リハビリ」として通い、やることは出来るだけ減らしてスタートしたほうが気持ち的にも楽だと思います。

<小学生連れの場合(長男と私の毎日の様子)>

・家から学校へ登校するが、帰ってくるのは私が働いているコワーキングスペース(通学路として学校にも申請済み)。
・帰ってきたらコワーキングスペース内で宿題。
・たまに友達が遊びに来てキッズスペースで一緒にゲームをする。
・1人の時は漫画を読んだりして過ごして、あとは家と変わらず。

1年生の壁とはよく言ったもので、正直最初の半年は帰ってくるのも早いし、持ち物の管理を本人ができていなかったり、おかげで学校で必要になるものや書類の提出に追われたりの毎日。

長男「今日**君と一緒にあそぶねん」
わたし「どこで待ち合わせ?」
長男「駐車場!」
わたし「どこの?」
長男「・・・?」

という謎の待ち合わせをしてうまくいかなかったりと大混乱。つい寄り道してなかなか帰ってこなかったりと心配することも多く、最初はコワーキングに関係なく「小一の壁」として大変でしたが、次第に子供も小学校のシステムに慣れ、習い事もコワーキングスペースから通える範囲のものにすると、コワーキングスペースを本当に家のように使えるようになりました。

時は流れて、今その長男は小学3年生。午後3~4時くらいに学校からJUSO Coworkingに「帰宅」します。利用者さんたちと一緒に並んで宿題をしたり、テレビゲームや読書などで思い思いに時間を過ごしたりします。

時々、習い事がない曜日に友達を連れて帰ってきますので、一応、下記のような基本ルールを作りました。

・仕事場、みんなの居場所であることの認識を持つこと
・学校の図書館のように使うこと
・ゲームは宿題などやることをやってから
・17時までに帰る

ただしこれも試行錯誤の連続で、必要に応じてアップデートしなければならないと考えています。

子連れコワーキングをするメリットとデメリット

もちろん、いいところもあれば、悪いところもあります。

<子連れコワーキングでのメリット>

コワーキングスペースでは、子供自身、大人や他の子供と接する機会が格段に多くなります。

子供にとっての世界とは家か学校か、または、習い事やこども会などの色々なコミュニティだと思いますが、基本的には保護者の管理の元に選択された場所で過ごします。コワーキングスペースももちろん親が選んだ場所として子供が出入りすることになりますが、少なくともそこで関わる人たちは親でもなく先生でもなく、同じコワーキングスペースの「利用者」です。

遊んでくれたり、逆に遊んであげたりする関係だけでなく、宿題をしていてちょっと詰まっていたら「何がわからへんの?」と自然と声をかけてもらっていたり、気分転換にゲームの話をしたり。また、偶然、居合わせた子供同士が遊ぶ姿や、毎週水曜日になると会えるお友達などもできて、明らかに子供が接している人の輪が格段に広く大きくなっていると感じています。

ちなみに、JUSO Coworkingでは、毎月第一土曜日の午後4時~8時に「十三こども0円食堂」を開催しています。こども食堂メンバーはこども食堂の活動がきっかけでコワーキングのことを知ることになり、例えばパソコンのことや地域活動の相談に来たり、ママ友とのお茶会場所として利用したり、ネイルの施術に来たり、そして、在宅ワーカーさんだった方も時々仕事場として利用することになったりと、まさにコミュニティとしての役割を果たしています。

こうしていま、JUSO Cowokingは、コワーキング利用者、地域の任意団体やNPO(こども食堂メンバー含む)、ビルの利用者(親子連れ)、深沢家が毎日入り混じってる感じです。

<子連れコワーキングでのデメリット>

ぶっちゃけ、あまり感じていません(笑)。しいて言うなら、先にも書いたように、自分ひとりの世界で動けるわけではないので、集中出来る時もあれば難しい時もあるというところでしょうか。テンションが上がりすぎて騒ぎ過ぎないように注意が必要な時もありますし、お菓子を食べ散らかしてしまったり、他の人に迷惑をかけてるんじゃないだろうかとか、何より他の人と共同で使っているスペースですので、基本的にそういった気遣いは必要です。

別室に託児サービスがある場合は別として、仕事するスペースで一緒に過ごしているのであれば、子供をほったらかしにしていいわけはありません。ただ、子連れOKのスペースなのに、あまりに気にしすぎて身動き取れなくなるのもちょっとおかしな話ですよね。最近では、スパッと割り切って、そのサービス内でできることを色々、精一杯やっていこうと思っています。

柔軟な発想でスペースを使い分ける

社会にはルールがあるものです。そのルールに則って、子供の生活環境や置かれている状況、体調によって、保育園や託児関係のサービスを使えなくなることはそう珍しくはありません。また、子連れNGという場所も必要ですし、逆に子連れOKな場所も必要です。

ただ、柔軟にスケジュールを立てることは可能かもしれません。子供がメインなのか、仕事がメインなのか。そして、0か100かではなくどちらに比重が置かれているかを考えてみるだけでもいいんです。

その日のその人の状況に合わせて選んで使えるスペース。そんなスペースだったら、心が少し軽くなると私は思います。この時期は子供の行事が多いから仕事は出来るだけ軽めに、時間も少な目にして、保育サービスを利用しつつ、しっかりその時間は仕事に集中し、メリハリをつける。その人その人の働き方、やり方に合うスペースがきっとあるはずですし、それは自分で作ることも可能です。

自分の働きたい働き方、暮らしたい暮らし方に寄り添ってくれる一つの場所が、私にとっての子連れOKコワーキングです。

関連記事

おすすめ記事

最新の記事